医学部編入
社会人から医師となるメリットデメリットを比較してみた。

一度は社会人になったものの、毎日これでいいのかなあ、ともやもやとした毎日を送ってはいないでしょうか。

私はそういう人で、新卒で入った会社で悶々と日々を過ごしていました。もっと人の役に立ちたいと思って、

医師を志すことにしました。社会人を体験した後で医師になるという選択をするのには勇気が入ります。

医師を目指すべきかどうか決めるための目安として、メリットとデメリットを整理してみました。

 

-社会人から医師になるメリット

 

1)医師として人の役に立つ仕事ができていることを実感できる。

一番のメリットはこれですね。医師として、病気の人を直接治療することができます。研究医になれば、医学の進歩に貢献し、

たくさんの人の命を救える可能性があります。世の中には種々多様な仕事がありますが、医師程に人の役に立つことを実感できる仕事は

珍しいのではないかと考えられます。一旦別の仕事を経験してから医師として働いた暁には、そのままストレートで医師になった人と

比べて、ひとしおの人を助ける喜びが感じられるはずです。

 

 

2)働き方が選択できる。

一般的なサラリーマンは、平日朝9時に出社して、夜は19時~23時までに帰宅し、土日はお休みです。この生活を定年まで続けて

出世を目指し、55歳で役職定年となり部長や課長の肩書を失い、60歳で定年となり、給与が半分程度になって65歳で退職します。

55歳以降は、子会社に飛ばされたり、雑用のような仕事をする人も多くいます。一部のホワイト企業では、夏休みやGW、年末年始に比較的

長期(1-2週間)の休暇を取得することが許されます。経産省ではありませんが、昭和の人生スゴロクのような働き方をすることになります。

一方、医師はもっと激務な場合が多いですが、働き方は多様になります。週4日勤務をすることもできますし、週3日の勤務も場所によってはあります。

アルバイトだけで生計を立てることも可能です。サラリーマンの場合は高齢になると転職先も見つからないことが多いですが、医師の場合は

資格が強いために、何歳になっても食いっぱぐれるということはありません。自分の働き方を自分で決められる、このメリットはサラリーマンから

医師になった人こそ強く実感できるものと考えられます。

 

 

3)大学生活をもう一度送れる。

医学部に入ると、編入の場合は5年(一部の大学は4年)の間、もう一度学生生活を送ることができます。収入がなくなるのは辛いですが、

勉強さえしていれば誰にも気兼ねすることなく好きなことに熱中できる学生生活は、誰しももう一度送りたいのではないでしょうか。

もちろん医師を目指さなくてももう一度学生になることはできますが、その後の就職の不安が付きまといます。医学生は勉強は大変ですが、

社会のしがらみから逃れてもう一度青春時代に戻れるというのは、かけがえのない豊かな時間になるのではないでしょうか。医学部は奨学金が

比較的充実しており、一部卒後の制約は付きますが、全額奨学金で5年間過ごすことも可能です。恵まれた環境の中で、もう一度大学生活を

送りたいというのは、誰しも一度は思い描くのではないでしょうか。

 

 

-社会人から医師になるデメリット

 

1)年齢が邪魔をする。

大学を順当に卒業した場合、最短で編入しても24歳からの大学生活になります。編入生の平均年齢は27-28歳と言われています。

何歳も年の離れた大学生と一緒に授業を受けることになるので、人によっては、他の学生に溶け込めない可能性があります。また、医学部の

勉強は大量の暗記を必須とするため、年を取って記憶力が落ちているほど不利になってしまいます。いざという時の徹夜も、加齢と共に苦しく

なってくるため、後から挽回が効きにくくなり、年齢は大きなデメリットになります。

 

2)仕事と受験のプレッシャーが同時にかかる。

社会人になると仕事をしているだけでも相当のプレッシャーが平日かかってきますが、それに加えて受験シーズンには土日も受験で

ずっとプレッシャーがかかった状態になります。筆記を通過し出すと、筆記に面接にと毎週受験で飛び回りながら平日は仕事をこなすという

相当なハードスケジュールを強要されることになります。なんの因果か、仕事のピークと受験の前日が重なることも多く、通常の2倍以上の

ストレスを受けて精神がつぶされそうになってしまいます。受験は”ここで人生が変わるかもしれない”というチャンスの繰り返しなので、

特に面接の前は大きな精神的負荷がかかることになります。受験だけなら息抜きもできますが、仕事と並行して受験している場合には時間的

猶予がありませんので、受験するだけで負荷の高い状態になることを覚悟する必要があります。私自身もうつ状態を何度も経験しました。

 

以上のように、メリットとデメリットを踏まえたうえで、医師を目指すのかどうかじっくり考えて判断する必要があります。

よく考えるとメリットの方が多い気がしますが、失敗すると失うものも多いので、悩む方も多いようです。

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