勉強を始める前に、どういう勉強をすべきか過去問を確認する必要があります。
併せて、どういう層が合格しているのか、合格者像のイメージを作っていきます。
そのうえで目指すべき地点を決めて、今の自分の学力からの分量を目算し、
勉強できる時間を兼ね合いながら、優先度をつけて勉強を進めていきます。
とにもかくにも、まず過去問を入手しなければ受験する学校を決められない状況にあります。
もちろん、生命科学を全く勉強していない状態では生命科学の難易度は図れないのですが、
これまで少しでも勉強したことのある英語や、小論文などの科目は過去問を見ることで
ある程度どれくらい自分が解けそうか検討がつくものです。
過去問は、大学に問い合わせたり、ネットを検索することで少しずつ集めることができます。一方で、
Kalsには過去問がまとまっているので、まずはKalsを受講して、過去問を比較検討することから始めるのが
一番効率が良いです。過去問を公開していない大学が多く、そういった大学の再現問題が手に入ると
とても役に立ちます。
まずは科目で絞っていきます。英語、生命科学しか出ないところと、簡単な物理と化学がでるところに大きく
分けられます。英語のレベルはまちまちですが、物理と化学の難易度は問題を眺めるだけである程度把握が
できるので、ざっと見るだけで受験校を絞ることができます。
生命科学の難易度は、最初は分からないので、とりあえず飛ばして、他の科目と傾向だけを見ておきます。
統計が出るところ、例えば琉球、富山、北海道などは、統計でどんな問題が出ているのかも確認します。
英語はざっと見るだけで難易度が分かることが多く、英語の苦手な人は英語が解けそうなところを選ぶのも
ありです。過去問を見て得た印象を一覧表にまとめて、受験校を絞るところまでが第一段階です。
その後は直前まで過去問は使いません。過去問で傾向がなんとなく分かる程度で、それ以上やりこむ必要はありません。
勉強せずに解いても理解が追い付かないので、まずはしっかり勉強をして、最後に出題範囲のイメージを見直すためだけに、
過去問をもう一度見直すイメージです。
尚、過去問の傾向が変わり続けている大学はチャンスです。例えば群馬大学は年によって出題される問題の傾向が変わり、
2017年度の入手は英語と医療倫理のような読解問題、そして高校生物の基礎的な出題しかありませんでした。
物理と化学が出題される年もあるのですが、出ないかもしれないといった状況の場合、とりあえず受けておくのがオススメです。
注意が必要なのは、生命科学で長文記述問題の出る大学です。例えば、岡山大学は生命科学の記述で4題が出題され、1題について
400文字程度の文章で問いに対して回答を記述する必要があります。記述の能力は、訓練をしないと伸びないため、本命が
長文記述の出る大学の場合は、専用の対策を行い、確実に得点しなければ不利になってしまいます。
Kalsの要項集の最後にあるチェックリストを200文字でまとめたり、要項集の例題を解いたりして、記述対策を繰り返するのがオススメです。
マーク式の問題が出る滋賀医科大学、高知大学、山口大学では、記述の訓練の時間を省くことができるので、時間の足りない人にとっては
これらの大学はチャンスがあります。
まとめると
1.過去問はKalsで入手する。
2.傾向を把握するために過去問を一覧で整理して志望校選びの参考にする。
3.受験直前の見直しまで、過去問自体を解く作業は行わない。
4.生命科学の記述があるところは対策に時間がかかる一方、時間の足りない人はマーク式の試験が出るところを狙うのもあり。
ということになります。