社会人から医学部に行こうとなると、編入試験を受けるか、それとも再受験をするかの判断を迫られることになります。
人によってどちらが有利かは分かれてきます。個人的には社会人を経験されている方は編入試験の方がオススメだと考えています。
働きながらの人は時間が限られていること、受験から時間が経過して忘れている知識が多いことが理由です。
編入と再受験をそれぞれどのような試験か比較してみます。
[su_heading size="30" align="left"]再受験[/su_heading]
全国の高校生がライバルとなる。
センター試験で9割前後の得点が必要、科目数が多く一度に大量の暗記をする必要がある。
センター国語・社会を勉強しなおす必要がある。
年に一度しかチャンスがないが、得点でき、再受験に寛容な大学を受ければ入学することができる。
数学の勉強が必要。
情報が公開されており、参考書は市販のもので対応できる。
学力の高い人にとっては確実に合格できる試験。
必要な費用は独学なら数万円。
[su_service title="一日中勉強している高校生を相手に、働きながらセンター試験で勝負するのが再受験" size="48"][/su_service][su_heading size="30" align="left"]学士編入[/su_heading]
500人ー1000人程度の受験生から200-300人合格する。受験者が重複するため実質倍率は低い。
英語と生命科学を中心として出題され、難易度・傾向は学校によって全くことなる。
一部の学校を除いて数学を勉強する必要がない。文系の合格実績がある。
出題科目が限られるため、実は出題範囲が狭い。
英語の外部試験(TOEIC、TOEFL)取得者が有利に進められる大学がある。
面接が重要となり、経歴が評価される。筆記通過後はリセットされて、面接だけで評価される大学もある。
1年に何校でも10校以上受けられる。受験日は土日のところが多い。
大学卒業が基本的な受験要件となり、指導教官の推薦状を必須とすることが多い。
市販の参考書での対策が難しい。
過去問の入手難易度が高い。
面接の内容、合格者の具体例などの情報を手に入れるのが難しい。
1校につき3万円の受験料、予備校でフルセット受講すれば100万円かかり、財力が必要。
[su_service title="筆記科目が大学により異なり、面接試験もあり、年に何回でも受けられるのが編入試験" size="48"][/su_service]
[su_heading size="30" align="left"]個人的には編入をオススメ[/su_heading]
編入試験は情報戦となり、かつ継続して何校も受験でき、かつ出題範囲が大学によって異なっているのが特徴です。
私が編入試験をオススメする理由は、上記の特徴が社会人にとって有利に働くと考えるからです。
特に、試験の難易度が不透明であり、情報をうまく活用すれば受験を
言い方を選ばなければ東大生しか合格しないと考えられているのが編入試験です。
実際は、地方国立大学に進学できる学力があれば編入試験の突破は決して難しくありません。
また、編入試験であれば仕事を辞めずに受援し続けることができます。
再受験では、年に1度しか試験がなく、範囲が膨大となれば、会社を辞めて1-2年集中して受験し、難しそうであれば諦めるという
結果になってしまいそうです。編入試験であれば、戦略を練って、例えば5年間受験をし続けることができます。
私自身も、受かるまで働きながら5年間は挑戦しようと考えていました。編入試験は面接配点が大きく、不透明な内容が多いだけに、
確実性には欠けますが、その分繰り返して受験していれば何かの拍子に合格する可能性も高いです。
学力に絶対の自信がない人の場合は、編入試験を受験し続けるのがリスクを低く保ったまま合格の可能性を上げていくことができます。
会社を一旦やめて仕事の経歴にブランクを作ってしまうと、失敗したときに以前のような規模の企業には就職できません。
何事も絶対の成果が出るというわけにはいきませんので、常にリスクヘッジを考えておく必要
があります。
[su_service title="働きながらリスクを抑えて受験するなら編入試験" size="48"][/su_service]
[su_heading size="30" align="left"]得意科目のある人は編入向き[/su_heading]
また、得意科目を1つ作ると合格しやすくなるのが編入試験です。
英語が得意な人はTOEFLで80点以上を取得できれば、岡山大学と金沢大学を狙えます。センター数学の対策ができていれば、
弘前大学も狙えて来ます。TOEICで800点以上取れれば、富山大学と北海道大学を有利に進めることができます。
物理が得意な人は香川大学、浜松医科大学をターゲットにできます。生命科学が得意な人は、鳥取大学を目指しやすいです。
このように、得意科目がある人にとっては非常に戦いやすい試験です。
また、生命科学は暗記科目です。誰でも1000時間勉強すれば合格水準に達します。数学はセンスが必要、英語は独学しにくいと言われていますが、
生命科学に関しては正しい勉強方法で進めれば、確実に合格水準まで学力を伸ばすことができるので、学力に自信のない人でも
チャレンジをしやすいです。
逆に、年齢が若くセンター試験の感を覚えていたり、現役時代にセンター9割を取っていて難関大に進学する学力があったり、
お金のない人にとっては、再受験の方が向いています。既にセンター対策ができていればそれを活用できますし、
市販のテキストは高価ではないので、自宅でコツコツ勉強して学力を伸ばすことも可能です。
この1-2年しか絶対にチャレンジできない、という人にとっては、学力があればより確実に合格できるの再受験のはメリットが大きいように感じます。
[su_service title="得意科目があってお金もある人は編入試験" size="48"][/su_service]
[su_heading size="30" align="left"]まとめ[/su_heading]
長くなってしまいましたが、情報戦を勝ち抜き、リスクを低く抑えたままチャレンジでき、財力もあるというところで、
社会人の人にとっては編入試験の方が良い選択なのかなと個人的には考えています。退路を断って挑戦する、というと聞こえは良いですが、
意志の力は長続きせず、結果的に退路を失うだけで終わってしまう可能性の方が高いです。道を残したまま、仕事と並行して
チャレンジしていくことが肝要だと考えています。